エンドゲームにたどりついたかもしれない
キーボードにおけるエンドゲーム、つまり自作キーボード畑における『終着点』、各人にとっての『俺の最強のキーボード』とでも呼ぶべきものを探し、筆者も自キ畑に埋まりました。
Dozen0
https://shop.yushakobo.jp/products/3923
はじめての自作キーボードは、Dozen0です。
これはマクロパッドなのですが、自分では組み立てていません。
元々筆者が自作キーボードを求めた理由が、同人誌即売会で使うiPadのPOSアプリにキーボードが欲しいでした。 というのも使っているPOSアプリは、本来はバーコードリーダー用にHIDデバイスからの入力を受け付けていまして、そこに自作キーボードから(というか、何かしらのマクロ機能で)設定した文字列を入力すれば、レジが打てることに気づいたのです。
そこでマクロパッドを探し、Dozen0をほしがったわけですが、いかんせん半田付けは苦手、というわけで、組み立てサービスを利用しました。いや、高価かったね。
レジへの入力は大体は想定通りうまくいきまして、そこから、筆者の自キ畑生活は始まりました。
Lily58 Pro
すると次に、普通に文字入力に使えるキーボードが欲しくなりました。
そして、いかにも自作キーボードらしい分割のLily58 Pro と練習用のmeishi2 を購入、ついでに道具類 もセットでそろえました。
その前から電子工作はすこぉしだけ、していたのですが、本格的に半田付けをするのは初めてでした。
初めてつくって、いくつかのキーが動かないはありましたが、Pro Microのピンの半田付けをちょんちょんしていたら直るという一般的なトラブルで済み、順調なこぎ出しでした。
使ってみたところ、なるほど打ちやすい。 元々ホームポジションは身についていたので、簡単に打てました。
でも、なんか、しっくりこないんだよねぇ。
そんな感覚がありましたが、元来新しもの好きなので、面白おかしく新しいキーボードを扱っていました。
さて、一台増えると、さらにもう一台増えるのが自作キーボードというやつです。
次に買ったのは――(遊舎工房の購入履歴を見る)――Froggy片手キーボードでした。
Froggy片手キーボード
これはネタ半分です。 さすがに新しいキー配列を覚えきれる気はしません。 これを使えれば、オンラインゲームするときに便利かなぁと思ったくらいです。 でも、専用のキーキャップもセットで買って、見た目のかわいらしさを気に入っています。
さて、さらにキーボードが欲しくなります。
別の趣味の同人誌即売会で頒布するものの数が増えて、Dozen0の12キーで足りなくなり、別のマクロパッドを求め始めました。
FudaBakoケース + KeyFuda04グリッドパッド
https://shop.yushakobo.jp/products/5362
16キーの多さとアルミ削り出しケースが良さそうに聞こえ、購入しました。
想像通り、ケースは、テチッとした重さ。 即売会の会場で机の上に安定しておけるところを大変気に入りました。
今も、即売会に出店するときはこいつを持って行きます。
さてさて、この辺でちょいと金を使いすぎたかと思いますが、まだ懐が寂しくはならなかったので、あれこれ買います。
Quick Paint
https://shop.yushakobo.jp/products/gb-quick-paint
見た目を気に入って購入です。 CNCケースも買いました。 いいお買い物でした。
この辺で、人間には一般的に腕は二本しかないことを思い出さなくなりました。
HHKB
HHKBというキーボードのことは、自キ畑に埋まってから知りました。
そして、US配列のものを購入。 コンパクトで取り回しの良さを気に入り、自宅のパソコンをUS配列に変更して、運用しました。
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そして、時は過ぎ(たぶん)年度初めに、遊舎工房の福袋、もとい、お楽しみ袋とお苦しみ袋が届きました。
7sPro
お楽しみ袋とお苦しみ袋を一緒に買って、同梱されたので、どっちのかわからないのですが、組み立て済みの7sProが届きました。後、組み立て済みのErgo Dash miniも来ました。 めちゃくちゃ基板が焦げていて、どこかの誰かの苦労が焼きついていました。
HHKBに慣れていたので、7sProにすぐに適応し、分割キーボードの良さにも触れて大満足。 これこそ、俺のエンドゲーム――と思い始めましたが、でもやっぱ、なんか違う。
Primer79
たぶんお楽しみ袋枠だと思いますが、Primer79のキットが入っていたので組み立てました。
矢印キーがあるとやっぱいいなぁと思いました。
プリントスクリーンキーがすぐに押せるのもいいなぁと思いました。
なんか、自分がキーボードに求めるものがわかってきました。
考察
ここで、自分がキーボードに求めることを見直します。
- 文字が打てること
これ当然。
- 矢印キー
プログラムをどうにかこうにかするときにはあると便利な感じ。
- プリントスクリーンキー
オンラインゲームでスクショ撮るとき、便利。
- テンキー
ワンタイムパスワード打つとき、便利。
- Fnキー
サクラエディタで検索を前後したいとき、使う。
(ここまで考え、けっこう色んなキーを使うんだと思いました。)
- 右手でマウスを握ったまま、キーボードを操作したい。
これは、オンラインゲームやBlender、Illustratorを操作する上での要望です。マウスは握りっぱなしでキーを打つことがしばしば。
- 片手でも、色んなキーを打ちたい。
ポチッとするだけでキー入力ができれば最高です。できれば、ひとつのキーをポチッとすると、打ちたい文字が全部入力される未来を筆者は待っています。
このへんで、悟ります。
そうか、筆者が欲しいのは――。
わたしが必要としているキーボードは――。
エンドゲーム
――というわけで、Amazonで、なんのへんてつもないエレコムのキーボードをポチりました。
こういうやつ。
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フルキーボード。いわゆる100%キーボード。テンキーもFnキーも矢印キーもPrtScキーもある。
ポチッとひとつのキーを押せば入力される、優れもの。
なんかよくよく自分を振り返ると、いくつかのキーの組み合わせ、レイヤーとかで入力するのが苦手なんです。 指が短いから。
そうなると、行き着くのはフルキーボードでした。
キーの組み合わせを覚える必要なし。
ポチッでオーケー。
片手で煎茶をすすりながら、F3キーが押せる。
ウィルキンソンのペットボトルをかたむけながら、PrtScキーが押せる。
これはすばらしい。
会社の支給キーボードが普通のキーボードなので、それとのギャップに悩むこともないしね。
まあそんなこんなで、筆者は(現時点での)エンドゲームにたどり着いたのでした。
2000円もしない、大量生産品キーボードに。
言い訳
自作キーボード畑に埋まったくせに、との言葉が聞こえてくる気がしますが、そっちはそっちではまったままなのです。
最近、基板設計にも手を出し、夜な夜な配線しています。
でも、なんか、自分が日常使う分には、普通のキーボードでいいなぁって思いました。
30%キーボードとか憧れます。 見た目の特別感最高。 家に三台くらいほしい。
でも、使える気はしない。
手になじむのは、昔から使ってきた普通のキーボード。 どこにでもあるから、いつなんどきでも文字入力がササッとできちゃう、昔なじみの普通のキーボード。
これでいいなって思ったのです。 思っちゃったんです。
とまあ、そんなわけで、筆者の(現時点での)エンドゲームはこれでした。
たぶん、これは筆者が打鍵感やキーストロークにこだわりが皆無だからだと思います。 タクタイルとリニアの違いはわかりますが、実際プログラムを書いているときはどっちでもいい。 ゲームしているときもどっちでもいい。
なんというか、キーボードに対してのこだわりがなさすぎて、文字が打てれば(後、カッチカッチとうるさくなければ)それでいいやという感じ。
だから、二千円のキーボードでオーケー。
満足感があるとかではなく、むしろ、使い心地に特別さがない、ニュートラル。キーボードの存在を意識しないで済む。そういうこと。
きっと、筆者にもう少し忍耐力があれば、自作キーボード定番の省キーのキーボードが手になじむまで我慢し、訓練し、使いこなしたのでしょうが、そこまでの忍耐は残念ながら無し。
そんなわけで、筆者のエンドゲームは、ウン万円投資した末、二千円で決着がついたのでした。
最後に
だが、しかし。
自キ畑から撤退したわけでは無し。
エンドゲームは二千円のキーボードでいいんだけど、できれば分割キーボードが使いたいと筆者のミーハー心が騒ぐ。
そんなわけで、当面の目標は、フルキーボードの分割キーボードを設計することとしました。
後、ゲーム用の左手デバイスもつくりたいなって。
やりたいことはまだまだある。
さて、エンドゲームにたどり着いたのに、自キ畑から離れようとしない筆者が、自キ畑を卒業する日は来るのだろうか。
また、何かしら自キ関係の記事は書きたいので、お楽しみに。
では。